PyCell®


PyCellとは

PyCellはCiranova社が提供するOpenAccessベースのパラメタライズドセル(Parameterized Cell)です。PyCellは、種々のEDAツール間での運用互換性(interoperability)を意図したもので、OpenAccessに準拠したツール間では自由なアクセスを可能とします。Cadence Virtuoso 6.1、 Synopsys Customer Designer、 Springsoft Laker、 Mentor Graphics IC Station、 Magma Titanなど、すでに多くのベンダーのEDAツールがPyCellに対応しています。

PyCellの特徴

PyCellはPythonという言語によりデバイス構造を記述します。PyCellは従来のSKILL®言語で記述されたPCELLと比べて、次のような特徴があります。

PyCell SKILL PCELL
65nm MOSFETの記述量 697行 3,210行
65nm インダクターの記述量 710行 2,342行
運用互換性(Interoperability) OpenAccess準拠のツールならどこでも使用可 特定のツールのみ
コスト 無償 特定のツールライセンスが必要
(出典: Ciranova社ウェブサイト)

Pythonはオープンソース、オブジェクト指向のプログラミング言語で、たとえばRed Hat Linuxのインストーラや環境設定ツールの開発言語としても知られています。

PyCellのサポートツール

Ciranova社は、PyCellの作成を支援するための環境Pycell Studioを無償で提供しています。Pycell StudioはCiranova社ウェブサイトよりダウンロードすることができます。

Pycell Studioには、

  • RuleWise API: CiranovaがPyCellの定義のために用意したPython用API
  • Pyros: PyCellを表示するためのレイアウト ビューア
  • PyCell Explorer: インタラクティブなPyCellコーディング ツール

が含まれています。これらを利用して、OpenAccessデータベース上にPyCellを定義することができます。

PyCellの作成に当っては、デザインルールに依存するデバイス寸法などをRuleWise APIを用いて記述することにより、デザインルールに依存しないセルを定義することができます。そして、一度定義したPyCellは、種々のEDAツール間で共通に利用することが可能になります。


(出典: Ciranova社ウェブサイト)

なお、PyCellの記述例として、Ciranova社ウェブサイトまたはIPLアライアンス(Interoperable PDK Libraries Alliance)ウェブサイトから、一般的な130nmデザインルールを用いた例のPythonコードをダウンロードすることができます。Ciranova社は、PyCellのコーディングを容易にするためのツールとして、IDE (Interactive Design Environment)を提供しています。


(出典: Ciranova社ウェブサイト)

さらにCiranova社は、CadenceのSKILL®で記述して定義されたPCELLを、PyCellと同様にOpenAccess上で呼び出し、加工して使用できるようにするPCell Xtremeというツールも提供しています。

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